風の強さは風速計があれば測ることができますQでも、温度計は持っていても、普通風速計は持っていませんよね。また、もし船や車に乗っていたらどうでしょう。仮に風速計を持っていても、自分が進む速さが加わって、正しい風速を測ることはできません。
そこで考案されたのが風力階級です。19世紀の初めにイギリス海軍のビューフオート捷菅が、船の帆の張り具合や海面の状況から風の強さを推定する方法として、風力階級表を考案しました。このビューフォート風力階級を元にして作られたのが、現在気象庁で使われている気象庁風力階級です。
天気図を見ると、風を表す記号が各観測地点または主要な地点などに描かれています。地点を示す丸から伸びている腺が風向を表します。風向というのは風が吹いてくる方向、つまり風上です。
そして、風向の線からヒゲのように何本も出ている線が風の強さを表す線で、これは国際式という万国共通の記号と、日本式では少し違いますO国際式の場合、旗印が50ノット、長い線が1本10ノット、短い線が1本5ノットです。ysはノットの約半分ですから、旗印を25%、長い線を1本5ys、短い線を1本2. 5ワ盲と読み換えれば、いきなり%で読みとることもできます。
日本式の場合は線1本につき風力1という表現になっています。一見国際式とそっくりですが、一番端の線が長く、他が少し短いので国際式と見分けがつきます。ただ、それだけだと国際式の10ノットと日本式の風力1が同じになってしまいますので、日本式の風力1は端の長い線はなしで、2番目の短い腺だけが1本描かれます。
また、風力階級には風の強さに応じて風の名称が付けられていますが、風力階級で言う台風と、いわゆる台風の定義とは異なりますので注意が必要です。 風力階級は、陸上の煙や木のようす、海上の波のようすなどから風速を判断することができるので、覚えておくと非常に便利です。ただし、風というのは地上のデコボコに影響されて場所によってかなり変化します。
ですから、海上ならともかく、陸上の場合はどこか1ヶ所の状況だけで判断せず、車で海に向かう途中ならその道中、骨にまわりの状況に日を配って、稔合的に風がどれくらいかを判断した方がいいでしょう。でもわき見運転には気をつけましょう。海にたどり着けなくなるかもしれませんから。