季節風-夏は南風、冬は北風

北太平洋、南太平洋、北大西洋、南大西洋、北極海、南極海、インド洋の7つの大洋のことを言うのですが、インド洋だけ南も北もありません。なぜなら、インド洋はそのほとんどが南半球にあって、北半球は広大な大陸になっているからです。

地球をぐるっと一周してみると、大陸も大洋も大体南北で対になっているのですが、インド洋の所だけは北は大陸で南は大洋、しかも大陸上にはヒマラヤ山脈やチベット高原が東西に走っています。

実はこのことが日本の季節風と深い関係があるのです。 陸地と海を比べてみると、陸地は暖まりやすく冷めやすい性質を持っています。北半球が冬になると大陸上の空気は次第に冷えて重くなります。一方インド洋の北部は赤道直下ですから空気は暖かいまま。するとインド洋上の暖かく軽い空気は上昇し、大陸上の冷たく重い寒気はインド洋に向かって流れ出そうとします。しかし、インド洋に流れ出ようとしてもヒマラヤ山脈、チベット高原が行く手を阻んでいるため、仕方がないので寒気は東の海の方へ流れ出します。

この寒気がアリューシャン列島付近の低気圧に吸い込まれて日本列島を吹き渡る冷たい冬の北西季節風となります。また初心を貫いてインド洋に向かう寒気は沖縄に吹く北東の季節風となります。 夏になると、これと全く逆のことが起こります。つまり大陸上では強い日射によって空気が暖まりインド洋上の空気より軽くなります。すると大陸で上昇気流が起こって、今度はインド洋の蒸し暑い空気が沖縄、日本を通って大陸へ流れ込もうとします。

またこの時期になると、太平洋上の高気圧も暖まって膨張し、勢力が強まるので、同じく蒸し暑いグアムやサイパンあたりの空気も北へ進んできて、この両者がちょうど日本のあたりで合流します。これが夏の季節風で、亜熱帯地方並の暑さと湿気を日本に運んできます。 夏と冬で入れ代わる、この東アジアの大きな季節風を、アジアモンスーンと言います。
季節風
季節によって特有の風、季節風は催界の他の地域でも見られますが、これほど大瀧模なものは独特な大陸と大洋の分布によって引き起こされる、このアジアモンスーンだけです。日本の夏の暑さと冬の寒さは、これを抜きには語れませんし、冬の季節風は日本海側の豪雪、夏の季節風は梅雨どきの集中豪雨や、台風の進路を大きく左右する重要なものです。

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