風と波をつかむ方法-等圧線と天気図

天気図の主役は何と言っても等圧線でしょう。等圧線は気圧が同じ所を結んだ線で、4hPaきざみで引いてあります。 また、天気図を見やすくするためにIOOOhpa、 1020hPaといったちょうどキリの良い所は太い線で描かれています。

高気圧の中心付近などには、たまに点線で措かれることがありますが、これは4hPaごとでは気圧の分布がわかりにくい場合に引かれる2hPaきざみの補助線です。 等圧線がどうなっているかを見れば高気圧、低気圧の位置や勢力がわかり、風がどこからどこへ吹くのかが大体判断できます。天気図を見て風を読もうとするときは、気圧の傾き方がどっち向きで、どれくらいかということを読み取るのが大事で、どこが何hPaかという数値はあまり関係ありません。ただ、低気圧や高気圧の中心気圧は、勢力の目安になるのでチェックした方がベターです。 

等圧線と風
等圧線の見方は、地図の等高線や海図の等深線と同じです。等高線を見れば山頂がどこで山腹の傾斜がどの程度急なのかわかりますし、海図の等深線からは深みや浅瀬、海底の傾斜を読み取ることができます。等圧線もmをhPaに置き直すだけで、読み方は全く同じです。つまり高気圧の所が山、低気圧の所が窪地、その間は地面の傾斜と同じように気圧が傾いていると思えば良いのです。 

ただ、等高線や等深線の場合は、常識的に海岸線を起点にしてどちらが高い(深い)か判断できますが、気圧の場合は海岸線に相当するものがありませんから、 高低などの記号を頼りにしないと気圧がどっちに傾いているのか間違えやすいので注意が必要です。風は気圧の高い方から低い方に向かって吹きますから、気圧の傾きの向きを間違えると風向をまるっきり逆に考えてしまうことになります。 

ところで、地形の谷は地図上では山頂に向かって等高線が凹んだ形で表されます。等圧線も同じように等圧線が高気圧に向かって凹むことがあり、こういう所を気圧の谷と言います。気圧の谷には、山に降った雨が谷に向かって流れ込むように、高気圧から風が吹き込み、ぶつかり合って雲を作るため、天気が悪くなり、風も安定しません。コンスタントな風を望むなら、等圧線がなるべくまっすぐになっている時が狙い目です。

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-風と波をつかむ方法