ウインドサーフィンの関西地区のゲレンド紹介。気象情報などウインドサーフィン役立つ関連情報を掲載。各地の風が予測できるウインドグルの全国ゲレンデ一覧も。

ウインドサーフィン 関西ゲレンデガイド|ウインドグル全国版

海岸線の風-風は陸地を嫌ってる

港岸から一歩入った駐車場ではあまり風が吹いていないのに、ビーチに出るとドン吹きになっていることがあります。これは風に対する、地面と海面の摩擦の違いによるものです。海の水は風に引きずられて一緒に動いてくれるため、摩擦は起きるものの海上の風は比較的スムーズに吹くことができます。


しかし、地面は風に吹かれても動きませんから摩擦抵抗が大きく、風にはブレーキがかかってしまいます.オンショアの風の場合、海岸までは風はスムーズに吹いてきますが、陸地に乗り上げた途端にブレーキがかかってしまいます。

そのため、海岸から少しでも入ると風は弱まり、空気の吹き溜まりのようなものができてしまいます。後から追いかけてきた風は仕方がないので上空に吹き上げて、地上を素通りしてしまい、上空の風と地上の風の境目には風速の違いによって縦方向の渦巻きができます。このとき、砂浜になっている所はまだ開けているので海から吹いてきた風が元の勢いのまま吹き付けますが、今ではほとんどの海岸線に防風林や防砂林があるか、そうでなければ切り立った地形になっているので、砂浜より奥では風が上空に吹き上げてしまい、海岸の海側と陸側で風の強さが全く違ってきます。 

オフショアの場合は、反対に海上ではどんどん風が沖へ吹いて行ってしまい、陸上の風はもたついてしまってなかなか追いつけません。このため上空の風が地上に吹き下りてきて、その穴埋めをします。この風のせいでオフショアの時も海岸では陸上と比べて風が強くなります。ただ、上空の風が下りてくるところが少しアウトサイドに振れたり、あるいは一旦吹き下りた風がバウンドしてもう1回アウトサイドで吹き下りたりして、ガステイ(風が吹いたり止んだりすること)になりやすく、インサイドでは風があまり安定しないことがあります。 

サイドショアの風も摩擦の多い陸地を避けて吹きます。このため岬のように海に突きだした所では、海岸に沿って吹く風と沖合を吹く風が一緒になって、非常に風が強くなります。また、海峡のように陸地に挟まれて幅が狭くなっている所にサイドショアの風が吹き込むと、やはり風が吹き集まって強くなります。こういう所では潮の流れも速いことが多く、しかも狭い所を多くの船舶が通行するため、世界の海の難所と言われている所は大体このような地形をしています。

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