気象の観測というのは、観測所が好きな時間に適当に行っているものではありません。日本国内はもちろん、1日2回は港界中で同時刻に行われています。そうしないと正しい天気図が描けませんし、特に今の天気予報はコンピュータを使っていますから、初期データが揃わないことになって、非常に都合が悪くなってしまいます。
ところで、世界同時に観測をして、その結果を多国間でやりとりしようとすれば、当然そこに統一規格が必要になります。風の場合は、風速をノット(KTまたはknot)という単位で表す事になっているので、気象庁が発表している天気図には、外国でも適用するように風の記号は国際式の記号、ノット単位での表示になっています。
しかし、私たちが普段親しんでいるのはメートル単位ですよね。ですから、テレビの天気予報などでは、風速はノットを難、白鳳のスピードなどはノットを難に置き換えて放送しています。日本にいるならそれで全然間窺ありませんが、外国に行った時が問題です。いきなりノットで予報されてもわからないし、国によってはややこしいことに風速を時速で表現する国もあります。例えば映画のツイスターでは風速が時速表示でした。
何も知らない一般の人ならともかく、少しでも風に親しんでいる人なら映画を見ながら換算するのが大変だったことと思います。しかも、どの旅行ガイドを見ても、この国では風速は時速で表します、なんて丁寧なことは書いていないようですし、そうなれば、自主的に風速の換算表を仕入れておかなければなりません。
1ノットを%に直すと0. 514Tsになります。中途半端な覚えにくい数ですが、 12ノットと言われれば6Ysという具合に、大体半分と覚えておけばOKです。また、ノットを時速に直す時は1.852を掛けますOこちらは約2倍だと大雑把すぎるので、 2倍して1割カット、これで覚えましょう。例えば30ノットなら、30×2 -60、60- 6 -54%で、正確に計算した時と1-2%の誤差です。
時速を秒速に直すには、3600で割ります。これは計算するしかないので、電卓が必要になります。ちなみに、風速5Ysというのは時速18%、 10%というのは時速36%ですから、目安としてそれだけ頭に入れておいてもいいかもしれません。風は2-3%の誤差はあたりまえですから、それでも十分見当はつくはずです。