雲と風の関係-雲ができるわけ

雲が水や氷の粒でできているとは知っている人も多いでしょう。では、その上昇気流はどうして起こるのか知ってますか。

一番上昇気流を起こしやすいのは、気流の収束場所です。狭い所に風が吹き集まったり、違う方向から吹いてきた風がぶつかると、逃げ場を失った風が上昇気流となって上空へ逃げます。

他にも地面や海面が熱せられることによって軽くなった空気が浮き上がったり、山に風が吹きつけて上昇気流となることもあります。上昇した空気は次第に冷えてきます。

この冷えるというのが雲ができることと大きく関わっています。というのは、空気が含むことのできる水蒸気の量というのは、温度が高いほど多く、低くなると少なくなるという性質があるからです。
例えるなら、地上近くの空気は大きなバケツに途中まで水が入っている状態です。その空気が上昇して冷えると、バケツの中の水はそのままで、バケツがジョッキに、ジョッキがグラスにというように器が次々に小さくなってしまうわけです。すると当然のことながら水があふれます。つまり、空気中に溶けていた水蒸気がもう溶けていられなくなり、水滴になってしまうわけです。

もしその時の温度が0 ℃以下で、しかもまわりにエーロゾルという微粒子、これは海から上空まで飛ばされてきた塩分の粒などですが、そういうものが漂っていると、その微粒子を核にして水蒸気が凍結し、氷の粒ができます。この水滴や氷の粒が雲粒になります。やがて雲粒がまとまって全て雨や雪になって落っこちてしまうか、上昇気流が収まって道に下降気流になって雲粒が蒸発して再び空気に溶け込んでしまうと雲は消えます。

水蒸気は、水滴や氷の粒になるときに熟を出す性質があります。これは重要な性質で、夏の入道雲のようにもともと強い上昇気流によってできる雲は、雲ができる時にまわりの空気を急激に暖めることになります。暖められた空気は、軽くなってさらに上昇を強め、最後には背の高い積乱雲にまで発達します。

一方、大気の状態が安定していて、上昇気流が発生しなくても、暖かい空気と冷たい空気が触れ合っている所では雲ができますO特に両方の空気の温度差が大きく、暖かい空気の方が大幅に湿っていると、上下方向にはあまり成長しませんが、水平方向に大きな広がりを持つ分厚い雲ができます。

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-風と波をつかむ方法